東京家庭裁判所 昭和３０年（家イ）７１７号 審判
申立人 川村美枝（仮名）
相手方 川村一郎（仮名）
主文
一、申立人と相手方とを離婚する。
二、申立人と相手方との間の長男正治（昭和二〇年○月○○日生）二男和雄（昭和二三年○月○日生）二女由枝（昭和二四年○○月○○日生）の親権者を、いずれも申立人と定める。
（家事審判官 市川四郎）
参照
事件の実情
一、申立人は昭和十八年○月○日相手方と結婚し事件本人等三名の子をもうけ、相手方は「○○モータース販売株式会社」代表取締役として○○○、○○○○○等の販売を業としていたものである。
二、然るところ相手方は最近大田きくなる女性と肩書住所に同棲し家業を放棄して家事を顧りみず、生活能力なくして申立人、事件本人等に対して扶養の義務を尽さざるものである。
三、よつて昭和二十九年初頃より、申立人に於て○○○修理事業を従業員の援助及び債権者の援助により細々と営み、事件本人等を引取り扶養し来たりたるものであるが、申立人を親権者として最適任と思料し本申立に及ぶ。